技術サポートFAQ

2D-Flow

Q1

2D-FLowの入力単位について教えてください。

■ プリプロセッサ
 図面の長さの単位は[m]です。
 時間の単位は「設定(O))」-「時間の単位設定(T)」で秒~年まで変更することができ、「出力時間」「流量」「降雨強度」に関わります。但し、透水係数に関しては、常に「cm/s」の単位で入力します。

■ ポストプロセッサ
 出力時間の単位はプリプロセッサで設定した時間になります。
 流量、流速の単位はmとsの単位系になりますので、流量:「m3/s」、流速:「m/s」になります。

Q2

降雨はどのように設定すればいいですか?

境界条件を設定する画面(「水頭、流量等の設定」画面)で設定したい箇所を選択し、右クリックメニューより「地表面指定(G)」を選択します。
降雨量は「設定(O)」-「降雨浸透の設定」で入力します。

Q3

材料物性で不飽和パラメータのサンプルが準備されていますが、参考にされている文献を教えてください。

西垣誠、竹下祐二(1994):「室内及び原位置における不飽和浸透特性の試験及び調査法に関する研究」を参考にしています。

Q4

境界条件設定で浸出面とありますが,浸出面の機能について教えてください。

浸出面設定した箇所が水面以下(圧力水頭が0以上)になった場合、圧力水頭を0になる境界条件になります。
浸出面設定した箇所が水面よりも上にある場合は、解析に影響しません。

Q5

解析結果で流量を見ると,数値が殆ど0になっているのですが,何故ですか?

2D-Flowで出力される「流量」は節点に入ってくる「流量」と節点から出て行く「流量」の差し引きになりますので、解析領域(地盤)の中では全て0になります。
境界条件を設定した箇所では、水の出入りが発生しますので、流量が発生することになります。 

Q6

境界条件を設定していない箇所はどのような設定になるのでしょうか?

境界条件を設定していない箇所は、自動的に水の出入りがない「不透水境界」になります。

Q7

境界条件設定で流量を与える際の単位について教えてください。

流量の単位は「m3/s/T」となります(T:「設定(O)」-「時間の単位設定(T)」で設定した時間)ので、単位時間あたりの流量を入力します。 「単位面積あたりの流量」ではありませんので、注意が必要です。
「流量」で入力した数値が設定した箇所の「節点」それぞれに流量値として与えられます。

  例えば、1mの線分に対して、流量「1(m3/s)」を与えます。
1mの線分の節点が2つあれば、それぞれの節点に対して「1(m3/s)」の流量が与えられますので「1(m3/s)」×2=「2(m3/s)」という流量が設定されたことになります。

このように節点の数(分割数)で流量値が異なりますので注意が必要です。

Q8

2D-Flowの解析結果で出力される流速は「見かけの流速」でしょうか?

その通りです。
2D-Flowで出力される流速は「見かけの流速」になりますので、間隙を通る流速を正確に算出するには、間隙率を考慮する必要があります。

Q9

軸対象問題を解く際の注意点を教えてください。

■プリプロセッサ:回転軸はY軸になります。また、Xの正の領域にモデルを作成します。

■ポストプロセッサ:出力される流量は円周分全てが考慮された流量になります。

Q10

解析結果を見ると、地下水面よりも上で流速が発生しているのですが,何故ですか?

地下水面よりも上の領域は不飽和領域になりますが、水が全くないという訳ではありません。そのため流速が発生します。

Q11

不飽和パラメータとは何でしょうか?

不飽和領域での透水係数は飽和領域の透水係数とは異なります。不飽和の透水係数を設定するパラメータが不飽和パラメータになります。

Q12

円弧滑り計算時に地下水を考慮したいのですが。

地下水を考慮する、もしくは考慮しないを選択できます。
「円弧滑り計算設定」を選択、「地下水関連設定」の「地下水を考慮する」チェックボックスにより設定を行います。

「地下水を考慮する(F)」選択時 :浸潤面より上で湿潤重量を利用し、下では飽和重量を利用します。
「地下水を考慮する(F)」非選択時:浸潤面の位置に係わらず、湿潤重量を用いて計算を行います。

Q13

「飽和/不飽和を考慮する」の意味がわかりません。

「飽和/不飽和を考慮する」チェックボックスでは、不飽和領域(浸潤面より上)の単位体積重量の取扱方法を指定します。

「飽和/不飽和を考慮する」選択時 :不飽和領域単位体積重量は、浸透流解析で得られた飽和度を基に決定します。
「飽和/不飽和を考慮する」非選択時:飽和度に係わらず、一定の値を用います。

※「湿潤/飽和単重を使用する」を選択した場合は「飽和/不飽和を考慮する」を選択しても計算に反映されません。

Q14

「静水圧モーメントを考慮する」の意味がわかりません。

各分割片の水圧差を静水圧モーメントとして、起動モーメントに与えます。 数式中に静水圧モーメントは含まれていませんが、慣用的に用いられています。
また、「河川砂防技術基準対応」の式では、既に数式中に静水圧モーメントが含まれています。
よって、静水圧モーメントを考慮しても何ら変化はありません。

Q15

メッシュ生成の注意点を教えてください。

要素形状やメッシュの分割数設定に注意いただき、生成を行ってください。
注意点・修正の仕方については、技術サポートFAQ「製品共通 操作」Q1、Q2をご参照ください。

Q16

止水壁の設定が計算に反映されているかの確認を行いたいのですが。

メッシュの生成後、「確認」画面で「節点番号」を表示させています。

止水壁設定は2重の節点となりますので、節点番号が重複して見えれば反映されています。
※フォントの大きさを調整していただくと見やすくなります。

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