技術資料
Feel&Think
第6回 Geo-Inverseを使ってみる
担当:里 優
2020.08
今回からは、カルマンフィルタを用いた3次元有限要素法による逆解析ソフトウェアGeo-Inverseを使って逆解析に挑戦します。
まずは、第3回と第4回で説明した変形問題を解いてみましょう。手順は次のとおりです。
- CAD機能を用いて解析モデル(立方体)を作成します。
- メッシュ分割し、境界条件(底面・側面を面拘束)を設定します。
![解析モデル図](/wp/wp-content/uploads/2023/07/kalman06_01.png)
- 観測点と観測値を設定します。
![観測点と観測値設定画面](/wp/wp-content/uploads/2023/07/kalman06_02.png)
- 誤差の分散、予測誤差共分散の初期値を設定します。
![カルマン設定画面](/wp/wp-content/uploads/2023/07/kalman06_03.png)
- ヤング率の初期推定値を設定します。
![パラメータ設定画面](/wp/wp-content/uploads/2023/07/kalman06_04.png)
この後計算を実行すると、内部で以下の計算を行い解を求めます。
- ヤング率の初期値をもとに、変位の推定値f(x)と観測行列Aを求めます。
- 観測値をもとに、フィルタ方程式によりヤング率の推定値を更新します。
このようにして得られた結果を次図に示します。ヤング率は、正解の50に収束していきます。
![繰り返し回数とパラメータグラフ](/wp/wp-content/uploads/2023/07/kalman06_05.png)
次回からは、より実践的な問題に挑戦します。