やわらかサイエンス

たまには山に登ろう!!(後編)

第61回担当:冨永英治(2010.03)

山並やアザミ、マムシグサを眺めつつ・・・(途中には鹿にも遭遇)ようやく頂上へ。
さあ、後編が始まります。


PM13:10塔ノ岳到着そして帰路ルート出発

無事,登頂です!塔ノ岳頂上では,やや風が強く肌寒かったのですが,富士山や丹沢山などの丹沢山系の山々が見えました。この塔ノ岳は,尊仏山(孫仏山)とも言われており,昔はここに巨石があり「尊仏岩」と呼ばれ,雨乞いの神として親しまれてたそうです。その後,その「尊仏岩」は関東大震災の時に崩れ落ちてしまったそうです。
この時,私たち5人は,塔ノ岳に到着し,「あとは下るだけ!」という安易な気持ちになっていましたが,実は,この後,ひたすら下るという簡単なようできつい道を歩むことなろうとはもちろん誰も知りません。
この帰りの大倉までのルートは,登山者の中でも「馬鹿尾根」と言われるぐらい,ひたすら,木製の階段がつづいています。さらに,5人のうちの1人がひざの疲労から曲げられない状態になってしまい,ストックをたよりに足を引きずりながらの下山となってしまいました。おそらく,他の4人以上に「馬鹿尾根」の厳しさを痛感したことでしょう!!


登頂記念写真  重なった山々の写真

ひたすら続く木製の階段  塔ヶ岳・山頂札

PM17:00大倉 秦野戸川公園到着

疲労と単調な下り坂のせいか無言で,ひたすら大倉 秦野戸川公園を目指しました。ようやく午後5時大倉 秦野戸川公園に到着しました。ヤビツ峠の登山道入り口からちょうど8時間が経過していました。秦野戸川公園からはバスが渋沢駅まで出ており,そこで解散しました。お疲れさまでした!!


戸川公園を望む

今回は,丹沢山系の表丹沢縦走コース(ヤビツ峠-二ノ塔-三ノ塔-鳥尾山-行者岳-新大日-塔ノ岳(1491m)-大倉)を行きましたが,日頃,目にしないような植物,動物,地形などに出会うことのできた充実した一日を過ごせたと思います。
また機会があれば是非とも挑戦して,再びやわらかサイエンスでご紹介したいと思います。
さぁ,今度はどこの山に登りましょうかね~!!


-おまけ写真-

入山地点 いよいよ登山開始。ヤビツ峠登山口にて車を降りた後、少し下って別の地点から入山。
尾根にたどり着くまでは、しばらく急勾配が続き、息切れしながらの登山となる。
早くも己の運動不足を実感する。







しばらく広い空を見ることなく、鬱蒼とした木々の間を延々と登る(写真はと木々が少ない状態の登山道)。
ヤマビルの話をしていたところなので、「上から落ちてきたらどうしよう・・」と内心ビクビクしながらひたすら歩を進める。







笹の海を進む 自分の身長よりも高い笹の道を歩く。
風が笹を揺らす音、自分の呼吸、リーダーのリュックについている熊よけのベルの音だけが聞こえる状態。
今にして思えば・・・丹沢に熊は生息しているのだろうか?











鹿ちゃん とある山小屋の近くで鹿ちゃんに遭遇。
動物園以外での対面は久しぶり。なぜか話の筋は覚えていないのに「子鹿物語」のタイトルを思い出し、久しぶりに読んでみようかと思った・・・。








鎖場のある道 鎖場が数箇所存在。丹沢にこのようにして登り降りするコースがあったとは・・・知らなかった。
「大変そうだな」と思いつつも、わずかに湧きあがるワクワクした気持ちはなんだろう?








いよいよ下山 いよいよ下山開始。広々とした風景を眺めるのも、これが最後。雲が出てきて、風が強くなりつつある山頂を足早に下りる一行。









途中の山の様子 下山途中の山の風景。山肌がボロボロになっている状態。大きな蟻地獄を想像。










下山の途中。
時間は15:30前後と思われる。体温を奪うような強風の中、しばし休憩。皆疲れが出てきて会話もあまりない状態。寒かったですね~。